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今までとは違う感情

 人はいくら頑張っても200年は生きられない。ips細胞を採用してもかな。
そうなると、医療技術は生きる中での病気を治したりして、人の生活に多くの時間的安らぎを作る為に必要なことなのかなぁ。

でも、死からは免れないから、その時には苦痛で無駄な延命措置は止めて、死出のために時間的な安らぎを与えることも、一つの医療なのかも知れない。

そんなことを、ここ何日か考えていて、自分が死んだ時に、何が出来るのかとか。

こんなボロボロな体からなんか、提供できる臓器はないし。せいぜい「これがKSの体だ」と解剖に使ってもらえる程度かな、とか。

でも、出生時に染色体検査をするらしい。
そうしたら、私のような染色体異常は見つかるだろうから、多くの場合、この世に出てくること自体が難しくなる。生きて生まれてきて、ずっと死ぬまで悩むよりは、誕生させない方がいい、という親心なのかもしれないが、きっと、当事者の胎児としたら、そんなの余計なお世話だ、というだろうなぁ。ますますあの世で苦しむ魂が増えるだけかもしれない。

しかも、生まれてくる可能性が少ない人たちを研究する医師も減るだろう。そうして、私のような人は忘れ去られて、取り残されて、ますますマイノリティになっていく。

そんなことを考えていたら、涙が溢れてきた。

これは、何の涙か。

意外に苦しさでも、寂しさでも、悲しさでも、痛みでもない、今までの感情とは違うものだった。

家内が言った、お母さんの涙なんではないか。

あー、そうかもしれない。



親の涙と、生まれ出れなかった胎児の涙かも。


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by ksofnaka | 2013-01-16 11:22 | 思い | Comments(0)

クラインフェルター症候群(KS:47XXY)の人生を赤裸々に、集大成のつもりで綴ります。化学物質過敏症(CS)もね。@ks10cs2naka


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